みなさん「議員定数」について、考えた事はありますか?
「よくわからない」
「無駄なんでしょ?」
という方にこそ、ぜひ読んで、知って頂きたい。
自分達だけでなく、これからの子ども達や後世のために。
敦賀市議会の議員定数削減について、請願が出ましたので
その反対討論の原稿を以下にコピペします。
↓
議員定数について、
私も当初は「議員になっても何もしてない議員がいるから、それを追い出すために議員定数を減らさなければいけない」と聞き、「議員定数を削減すれば無駄を削減できる」という話を鵜呑みにしていました。
ですが、よくよく調べ、現状がわかるほど、定数削減の怖さを知りました・・・
議員定数削減による【デメリットは、住民自治の弱化】です。
また、『予算全体の削減にもならず』、
さらに、先の無投票選挙からもわかるとおり、『成り手不足を加速』します。
【まず、住民自治の弱化について】
議員数削減は一見、市民のためにも見えます。
しかし、行政を監視するための議員数を削減する事は、住民自治という「市民の権利」を弱ませることになります。
例えば、
警備員が1人と3人では、監視の目の届き具合が変わってきます。1人の人間が行動できる時間も、保有する情報にも限界があるためです。
困っている市民にとって、福祉は足りていますか?
逆に「こんなもの市民は望んでいない」といった税金の無駄使いに見えるものは、ありませんか?
行政が考えたものに市民の声を反映させるのが議員です。現状、市民の声の反映は十分足りていますでしょうか。
議員が減るほど、市民の声が行政に届きにくくなります。そうなれば、少数派の弱者にとってマイナスになってしまい、敦賀市が多様性を認めにくい町になってしまいます。議員定数を削減する事は、むしろ住民自治という市民の権利を弱化してしまう事になるのです。
次に
『予算全体の削減には、なっていない事実について』
議員定数削減の理由にあげられがちな敦賀市の予算についても、議員定数の削減によるメリットは見えません。定数を削減しても、実際、歳出全体は減ってはいないからです。 本市では、議員定数は段階的に減ってきていますが、予算は必ずしも減少傾向にありません。
むしろ、戦後の一般会計の当初予算規模の最大がいつかというと、1番が令和2年度、2番が令和3年度、3番が(コロナ禍前の)令和元年度、と、議員数が戦後最低であるここ数年の予算規模は、むしろ戦後最大です。
削減になっていないんです。
この事実により、議員定数削減によって歳出のうちの議会費を減らす事はできても、歳出全体を減らすとは限らない事がわかります。これは予算編成権が市長にある以上、当然の事です。議員数が減少されても、予算は減少していないため、『議員定数削減による予算削減への貢献度は無い』とわかります。
さらに、議員定数削減は将来の『成り手不足も加速』させます。
敦賀市の将来を考えても、議員定数削減はマイナスになるのです。
全国的にも、
議員定数を削減するたび、立候補者数は減少しており、実際、敦賀市の立候補者数も平成19年度から減少傾向にあります。先の戦後初の無投票選挙からもわかるように、議員定数の削減は議員の担い手不足も加速してしまいます。
若い世代の政治離れ・政治あきらめが叫ばれて長くなりますが、敦賀市の「将来」を考えれば、今後の担い手となる若手の議員も出てくる必要があります。
しかし、議員定数が削減されるほど、
それが難しくなります。狭き門になるからです。
狭き門になるほど、知名度がある現役候補者のほうが選挙には優位になります。つまり、賢明な若手ほど、立候補しにくくなるのです・・・
将来、政治を引き継ぐのは、今の若い世代です。自分に近しい人間が議員になるほど、政治への興味も高まりやすくなるため、若手や若い世代が立候補しやすい環境づくりが必須です。議員定数の削減は、長期的な敦賀の将来を考えてもマイナスになるのです。
また、
敦賀市では議員の仕事の1つである議員提案条例の策定ができていません。この現状を人員不足とするなら、この課題は、議員数削減により改善どころか後進する課題です。敦賀市の議会が現状、手が余っている状態であれば、議員数削減となるのもわかりますが、条例策定まで手や予算が回っていない現状では、十分足りているとは言えません。
市民の中で議員定数削減論が出ている理由は、お話をお聞きしていると「自分たちの思う政治がなされていない」という、今の行政に不満があるからというのがわかります。
より民意を反映した行政にするには議員数は減らすどころか、増やす事で市議会全体の能力を上げる必要があるのです。
また、メディアではあまり話題になりませんが、
法律の専門家などは、海外に比べ日本の議員数の少なさや全国の議員数削減を述べ、データに基づく事実や削減する事への懸念を力説しています。
以上、各専門家も懸念するように、
議員定数削減によるデメリットは、「住民自治の弱化」です。
また、議員定数削減は予算全体の削減にもなっておらず、さらに、成り手不足まで加速します。
改めて、議員定数については「市民の権利」として敦賀市民が望む行政であるために何人まで確保できるか、立法に向けて予算をどこまで確保できるか、を考えていくべき課題であり、敦賀市民の利益を考えるのであれば、議員数は増やす方向で考えるべきというのが私の主張です。
議員定数削減を求めるこちらの請願には、削減による敦賀市民のメリットが見えないため、反対致します。
(以上)
いかがでしょうか?
私も何も知らない時は、ごく一部のそれっぽい事を言う人の意見を鵜呑みにして削減派でした。
(私の意見も、もちろん鵜呑みにしなくていいですし、考えるきっかけにしてもらえたらと思います)
議会運営委員会では、『データに基づく意見』として、別の角度での意見も提出&発表しています。議事録にはありますが、検索するのも手間だと思いますので、そちらもまたアップします。ご参照下さい。
硬くて長い話ですし、今までの思い込みがあったり、簡単にいいね!できないテーマかと思いますが、読んで頂きありがとうございました(^^)
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