福岡県大野城市 【各公民館での子ども食堂と食材の一括管理について】

初・委員会視察。 

『文教厚生常任委員会』で視察に行ってきました。  


 福岡県大野城市 【各公民館での子ども食堂と食材の一括管理について】     


《こども食堂とは》

 無料~低価格で子どもたちに食事を提供する場。 

こども食堂が始まったきっかけは、

貧困状態にあるこども達のためであったが、

それだけでなく、地域の住民が集まり触れあえる場にもなっている。   


老若男女さまざまな環境にある人達と触れあう事で、

さまざまな価値観や人との関わりを学んだり、

「見落とされているが支援の必要な方」

を適切な支援に繋げるきっかけにもなっている。  


 2012年に東京都大田区の八百屋さんが始めた事をきっかけに始まり、

2019年6月時点でのこども食堂の数は3,700箇所。   

(敦賀市では現在、2ヶ所で開催されている。)    


 大野城市ではほとんどの公民館で、こども食堂が開催されており、

寄付された食材を一括管理している。  


 各こども食堂の運営方法や、食材の一括管理について学ぶ。       

《大野城市 こども食堂の支援内容について》   

・平成27年1月 、NPO法人チャイルドケアセンターにて、 初めて開催される。 

(チャイルドケアセンターでは毎月開催) 

 →その後、各公民館で開催されるようになる。  


 ・市内27ヶ所ある公民館のうち、18ヶ所で開催。開催1回につき平均100名の参加。   今年度(10/25現在)は41回開催されている。     


・大野城市には、こども食堂というボランティア団体が存在するのではなく、

開催する各地域では、地域(町内会)

のイベントの1つとして年に1~2回開催されている。     


・各区(町内会)としては、住民同士が気軽に挨拶しあえる関係性を作りたい。

そのために公民館も、住民同士の交流の場としていつでも

来てもらえる場所にしたい という思いがあり、開催することに。  

 (公民館は、各区ごとに1つあり、

市が管理料を払い各区長に館長を務めてもらっている。)     


・食材は寄贈されたものだが、その他の費用( 足りない食材の購入、

ちらしの印刷代など)は町内会の財源で開催。   

(市からの補助金はなし 。 ちらしの基本データや学校で

ちらしを配ってもらえる仕組みを作る)    


参加費は、町内会によるが大半無料。大人のみ100~200円徴収するところも。       


《各公民館の食材が一括管理になった背景と現状》   

・市としては、すべての公民館での開催が目標。   

そのため、チャイルドケアセンターが市の区長会へ開催を呼びかけ、広がった。    


 ・寄贈された食材を無駄にせず活用するため、一括して管理することに    

→平成28年7月~「ふくおか筑紫フードバンク」運営スタート       


・フードバンクの実施主体は、こども食堂の代表、協力企業、医師、税理士で構成  


 ・事務局は、チャイルドケアセンター。食材の受入の他、各地域のこども食堂の開催データを集計し、まとめている。  


 ・市は補助金を出し、冷蔵庫と冷凍庫を購入

→協力企業の社員寮内一部に場所を提供してもらえたので、

そこに置いて頂いている。   

(場所だけでなく電気代も協力企業が支援してくれている)       


《今後の課題等》   

・少子化・高齢化(参加者やボランティアの担い手不足)

の問題などがあり、まだすべての公民館(町内会)での開催には至っていない。    


・「カフェからでも開催しないか?」

「隣町と合同で開催しないか?」等、働きかけている。   


・その他、支援が必要な方への周知、

食材などの寄贈元の開拓、

食材などの効果的な管理、効率的な運営の課題はある。        


 《まとめ》  

・こども食堂は、一般的には「こども食堂ボランティア団体」が支援をしている。   


 大野城市では、ボランティア団体として存在するのは1ヵ所。

他は各地域の年1~2回のイベントとしての開催になっている事を

初めに知った時は衝撃だった。   

→こども食堂の認知を広めるきっかけとして素晴らしいと感じた。     


・わが市のこども食堂ボランティア団体は、

各小学校区ごとの開催を目標としている。 

(家から近い場所の方が小学生でも参加しやすいため)    


わが市でも町内会で開催している大野城市の仕組みを取り入れられれば、

広がるきっかけになるのではと感じた。   


各区長などに知ってもらえるきっかけの場を後方支援する事で、

住民同士の繋がりや助け合いの絆作りの1つになりうる。     


・運営には、食材やお金の工面だけでなく、開催場所や食材の保管場所、

担い手の確保も課題になる。     


・敦賀市には現在運営しているこども食堂がある。

その運営方法などを各町内の担い手となり得る方々に紹介するなど、

大野城市のように、きっかけとしてまず知ってもらう事が必要と感じた。        



地域の絆の希薄化は時代の流れとして存在する。住民の動きを待つのではなく、

大野市は、動いている団体の後方支援として、きっかけ作りをしている。  

 地域住民のいきいきとした姿やお声から、

時代に合わせた新たな形の取り組みも必要だと感じた。  

 地域活性化の1つとして、 敦賀市でも新しい動きを支援する事が必要だ。    


 #地域活性化

2019/10/27 22:00

敦賀市議会議員 三國真弓

福井県 敦賀市議会議員 三國真弓の公式サイトです。 「政治は変わらない」と、ずっと勝手にあきらめてきましたが、それでは何も変わらないと思い立ちました。 私達の事は(あきらめずに)私達で変えていきましょう! 市議はたった24人しかいません。24人の視野など限られています。 より良い街にするために、お気軽にどんどんあなたのお声をお聞かせ下さい!